乳腺線維腺腫
乳腺線維腺腫（にゅうせんせんいせんしゅ）は線維成分の増大により発生します。上皮性や間質結合織性の混合腫瘍に分類され、主に思春期から20歳代に多く見られる良性の腫瘍です。乳腺線維腺腫は超音波検査で発見されることがあります。また、稀に腫瘤がしこりとして現れる場合もあり、その場合は手で触れて自らわかるケースもあります。高濃度の乳腺をお持ちの方は、マンモグラフィ検査ではしこり（腫瘤）と判断されないケースが少なくありませんが、分葉状や楕円形の境目から明確な腫瘤が分かる場合もあります。
乳腺線維腺腫の
主な症状
しこりに触れる
乳房に1～3㎝ほどの平らななしこりがあり、触るとコロコロと良く動くしこりが特徴的です。乳腺症とは異なり、押しても痛みを感じることはありません。
乳腺線維腺腫の治療
基本的には乳腺線維腺腫と診断されれば、基本的にはほとんどの場合は良性であり経過観察を行います。乳がんになることはほとんどありません。
画像検査を行い、線維腺腫の可能性があると病変を指摘されてもほとんどは経過観察ですみます。
しかし、正確な鑑別を必要とする場合には生体組織診断も実施します。例えば、大きさが増大傾向にあるものや形が分葉状の時は針生検による確定診断が必要とされます。また、急速に増大する可能性がある巨大線維腺腫(若年性線維腺腫)のケースでは、手術で摘出する場合もあります。
